■ご挨拶:今期の執行部の大きな課題


東京大学 高原明生

  会員の皆さん、こんにちは。大して学会に貢献してきたとは思えないのですが、このたび理事長を務めることになった高原明生です。これも浮世の義理、いえ、何かのご縁ですので、微力ながら精一杯頑張りたいと思います。ご指導とご支援を賜りますよう、そして個別に色々なお願いをすることもあろうかと思いますが、すべては学問と会員のため、寛い御心でお引き受け下さいますよう、何卒宜しくお願い致します。
 今期の執行部の大きな課題は2つあるように思います。第一には、研究活動の一層の発展に寄与すること。アジア研究が世界にとっていよいよ重要であることは言うまでもありません。しかし、日本では教職ポストの増加が望めず、国の財政も大変厳しい状況にあります。その中で、如何に研究活動を活性化し、その成果を世界に発信していくのか、長期的な視点をもって知恵を絞らなければなりません。差し当たり学会としては、1)研究企画委員会(仮称)の設置による研究大会プログラムの刷新と、2)編集体制の改革による『アジア研究』の一層の充実に向けて、動き出したところです。
 第二に、公益法人制度改革への対応を進める必要があります。2008年12月より、法令に従って財団法人アジア政経学会は特例財団法人に移行しましたが、これは過渡的な措置にすぎません。2013年11月末までに新制度上の法人に移行しないと、学会を解散しなければならなくなってしまいます。今期執行部の任期は2011年秋までですが、それまでにある程度の道筋をつけておかねばならないでしょう。歩むべき道の選択を誤らないよう、有能な担当理事を2名配置して万全を期したいと思います。
 学会の役割とは何か、制度改革を機に、改めて考えてみる必要もあるかもしれません。今の日本におけるアジア研究の課題とは何でしょうか。例えば、多くは国別に行われる地域研究を組み合わせ、理論研究や歴史研究ともリンクさせてグローバル化と地域化が進む世の中に対応することや、研究者の発信力、なかんずく英語力を高め、アジアそして欧米など海外の研究者との交流を盛んにすることなどが、すぐ頭に浮かびます。こうした課題に取り組む上で、学会にできることがあれば積極的に実行するつもりですので、ぜひ良いアイデアをお寄せいただければ幸いです。学会のポテンシャルは、果たしてどの程度のものでしょうか。
 最後になりましたが、学会の運営は多くの人々の献身的な無償労働に支えられています。この場を借りて、実際の仕事をしてくれる理事の方々に私からも厚く御礼申し上げます。そして会員の皆さん、繰り返しになりますが、理事から何か頼まれた際には、どうぞニコッと笑って「快諾」して下さい!

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